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【発売前】LUMIXユーザーが語る、「ここが良かったLUMIX GH6」!

この記事は、2022年3月14日分公開のYouTube投稿を編集作成したものです

こんにちは、合同会社ジーンのVR映像クリエイター近藤将人です。

ついに「LUMIX GH6(以下「GH6」)」が発表されました。
LUMIXユーザーである僕が、
「コレあったら良かったのにな!」
「コレできるようになったの!?」

という個人的に良かった新機能を紹介します。

雑談な感じで聞いてくださいね。
(スペックなどは公式サイトや他動画でご確認ください)

「GH6」は目立つ新機能も多かったです。
とても細かくアップデートされている印象でした。
LUMIXって、公表していないけれど「こんなところがアップされてる!」という箇所が毎回多いんですよね。

LUMIX GH6の気になるポイント!

チルトフリーアングル機構

現状では「S1H」にしか搭載されていない機能です。
LUMIXでは「チルトフリーアングル」と呼びますが、いわゆる”バリアングル”と”チルトアングル”のような、
・横にディスプレイが展開して回る
・縦にディスプレイが起きるチルト

これが同時に使えるLUMIX唯一の機構です。(現在はSONY α7RⅤにも似たような機構が採用されております)

実際、これを使うとめちゃくちゃ便利なんですよね!

普段は縦に液晶が起きる”チルト方向”をめちゃくちゃ使うのですが、自撮りをしている今は、バリアングル向きで自分が映るように向けて使っています。
この両方を使えるっていうのはすごく嬉しいです。
「チルトフリーアングル」のいいところは、”チルト方向”に回転させてディスプレイを回転させた時に、横のHDMIにディスプレイが引っかからないんです。バリアアングルしかない機構のものはHDMIにひっかかります。

動画撮影の現場では、ほぼ100%と言っていいほどHDMIを挿すんです。例えば、映像チェックのためにディレクターに外部モニターを見せる時などです。この時に、横にしか開かない機構だと、HDMIを挿すとディスプレイが回転して開かないので、とても邪魔です。

ケーブルに干渉しないので使いやすい

だからチルトフリーアングル機構が搭載されたのは、最高に嬉しかったです。

発売前に”30万円を切る”という噂があったのとコストがめちゃくちゃかかりそうなので、さすがに搭載されないかなと思っていたのですが、まさか!という感じです。

所有している「S1H」も「GH6」もチルトフリーアングル機構が搭載されているので、”もう未搭載のカメラは使えない”と思うほど重宝している機能です。目立った機能の中では一番嬉しいかもしれません。

フォーカスリミッター

テレ側とワイド側のAFの測距配置の制限を自分で好きなところに調整できます。
(AFでしか使えないようです)

よく望遠レンズのスイッチに、「無限×○m」とフォーカス範囲にリミットを設定できる機能があります。
これがどのレンズでも使用できるかつ、好きな範囲で制限を設定することができるのです。
例えば、インタビューをAFで撮る時や歩きながら人を追いかけるようなシチュエーションの場合は、撮影対象が大きくずれた時にでもリミッターをかければフォーカスを外しにくいです。
この機能があれば、今回アップデートされたAFの強化に加えてさらに調整をかけられるので、”極端なフォーカス抜け”は減らせそうですよね。

個人的にはマニュアルでも使えると、フォーカス送りにかなり幅が広がります。

望遠レンズを使っている方は従来のレンズについているものより自由に調整できるので便利です。

動画収録中の拡大表示

動画収録中にフォーカスの確認をピクチャーインピクチャーで拡大できるようになりました。
これまでは収録をすると拡大できなかったので外部モニターを使用して行う必要がありましたが、今回のGH6ではできるようになったので非常に便利です。
他社でもできるカメラもありますが、これはGHシリーズのユーザーには好評でしたね。

3脚ネジとビデオボス

これはマニアックな話題です。
だいたいのビデオカメラには、三脚のプレートが回転しないようにネジ穴とは別にビデオボスがついています。
そこを2点で回転を留めているので、横のねじれがなくカメラがブレないのです。

ミラーレスや一眼レフは基本写真ベースなので、円を描くような動きを固定する場面って少ないですよね。

でもビデオは、パン振ったり、アングルを動かしながら撮影をするのでカメラがプレートから動いてはいけません。

この穴がついてるのってビデオカメラ系のみなんですよね。
今撮っている「LUMIX S1H」にも付いてるんですよ。
ビデオボスが付いてるってことはやっぱり「S1H」はビデオのカメラだなと思いました。

プレビューの表示方式

プレビュー時の背面液晶とHDMIを同時出力できるようになりました。

今まではカメラ本体から外部モニターにそのまま繋げていた場合、映像をプレイバックしようとすると本体側のモニターに「テレビ出力中」と表示がされてしまいました。これの何が問題かというと、外部モニターに映像のサムネイルや秒数が表示されるので今どのような状態かを確認したい時に、その都度外部モニターの方を見なきゃいけないんですよね。
大体はカメラに外部モニターを付けているのでそちらを見ながら映像を確認していますが、たまにカメラからそのまま外部モニターに送らなければいけない時に、プレイバックさせると外部モニター側を見なければならないのが、ものすーごく面倒だったのです…。

何度も”同時に表示できるようにしてくれ!”と思っていたら、GH6でできるようになったみたいで、めちゃくちゃ嬉しかったです。
実際の動作は動画を御覧ください。

ケルビン色温度表示

モニターの色温度にケルビンの表示ができるようになりました。
左上にモードが表示されています。

色温度設定がモニターで簡単に確認できます。
今まではホワイトバランスのボタンを押してメニューバーの中にで確認する必要がありましたのでわかりやすくなりました。
ビデオで使う時には、オートホワイトバランスを使わないですよね。なぜなら、色温度が自動的に変わってしまうと、後から映像編集する時に色を揃えるのが難しいんですよ。

ビデオカメラとかですとA・B・プリセットみたいに段階かあって、だいたいそれに近い設定で合わせておいて、編集上で後でちょっと調整していく…という感じです。

一定の色温度環境下であればある程度、収録時に適正な色温度で撮れるのがベストですよね。測定した時のケルビン数値を目視できるのは便利な機能ですよね。

LVF/LCD同時表示

モニターをカメラ前側に向けている時にファインダーとモニターの両方が映るようになりました。
前までファインダーかモニターのどっちかしか映らなかったんですよ。ファインダーを覗けばモニター映らないし、モニター見ればファインダ見えない。

ちょっとしたインタビューの時に、相手方に”こんな風に映ってますよ”って見せる時、相手はモニターでこちらはファインダーを見るという使い方もできます。

両方映ることで多少なりとも消費電力が上がる不安は若干ありますね。
個人的には小型のモニターを出して確認すれば良いんじゃないかなとも思います。でも便利な面もあるし、使い勝手はいいのかなとも思いますね。

サブ動画記録ボタン

手前に録画ボタンが追加されました。

「S1H」と同じく、カメラの手前側に赤いRECボタンがあります。

僕もこのボタンを押すことが多いんです。
リグを組んでたりすると、上の方って微妙に押しにくいのですが、手前についてるととてもいいですね!「S1H」でも重宝しているのでGH6にもついていて良かったです。

24bit4ch同時収録

上に別売のXLRユニットを付けて、XLRの2チャンネルと、本体側マイク端子2チャンネルの合計4チャンネルを同時に収録することができます。
更に本体のボディのみでも24bit収録ができるようになりました。
一般的なミラーレスカメラは16bit収録ですが、24bitがカメラ単体で撮れるっていうのはかなり大きいアップデートですね。小型のマイクをカメラに付けたとしても、音の解像度が上がるのは良い機能ですね。

4チャンネル音声が入るので、ラインで音を混ぜながら2つマイク入れたりステレオマイクを挿せます。

普段、音声を別撮りにしない方でしたら、外部レコーダーを使わずに4チャンネル収録という使い方もアリですね。

タイムコードIN/OUT

これは個人的に嬉しかったですね!
タイムコードに関しては最近話題にしましたので良かったらこちらご覧ください。

タイムコードIN/OUTが付いているカメラは限られているので、使っていない方も多くいると思いますが、ビデオカメラにはほぼこの機能が付いているのですよね。
ZOOM Fシリーズでカメラとレコーダーのタイムコード同期ができるので、GH6で使えるようになったのは個人的にとても嬉しいです。とにかく楽で便利で簡単です。

GHシリーズでは現在GH5SがタイムコードIN/OUTを搭載しています。
GH5Ⅱが発売された時に”使えないんかい!”と思いましたが、ほぼ業務用途でしか使う方がいないので、棲み分けでGH6の方に搭載されたのは超嬉しかったです。

Bluetooth5.0対応

話題にしている人をあまり見かけませんが、これはBluetoothが速くなったので、アプリの接続スピードと消費電力が下がっているんだと思います。
アプリが繋がりにくい話も聞きますが、僕自身も色々と使ってみた結果、対応している機種ではそんなに時間かからずパッと繋がりましたね。これは使用する端末によるのかもしれません。

Bluetoothを素早く使えるとスマートフォンを使って、リモートシャッターで録画スタートしたりできます。

Wi-Fiの接続でも、パスワードを打たずに簡単に繋げられるアップデートがあったようです。こんなふうに、パッと繋げてスマホに転送を簡単にできるようになると使い方も広がりそうです。

今後のアップデートについて

下記アップデートは2023年1月24日時点で対応済みです。

Apple ProRes収録の対応解像度が追加

C4KとFHDをProResでも使えるようになります。
最初は5.7KでしかProRes収録が使えなかったのですが、解像度が小さいものでもProResが使えるようになるそうです。FHDにでも使えるようになるのは、嬉しい方も多いのではないでしょうか。

ProRes収録では422 HQと422がありますが、422での運用っていうのが現実的かなと思います。

C4Kぐらいまで撮れれば使いやすいと思いますのでこれは非常にいいアップデートですね。

USBケーブル経由のSSD記録対応

ついにミラーレスでも、SSDにUSBから収録することができるようになりましたね。ブラックマジックデザインのポケットシネマカメラみたいなことになってきました。

これも一般的なミラーレス他社でできるところはないのではないかなと思います。SSD収録はシネマカメラ領域になってきますね。他社だとCFexpress Type Bで撮るのが当たり前です。

今後の高解像度に向けて、次期8Kが出てきた時にこういうところが継承されてくるのかなと感じます。

メディアコストとしてばCFexpress Type BよりもSSDの方が低いです。ただケーブル接続なので、使う場面はケースバイケースなので、CFexpress Type Bと併用して使い分けていきましょう。

以上が僕が気になったところでした。

まとめ

かなり目立った5.7K収録やハイスピード収録などある中で、”LUMIXユーザーだったら多分こういうところあって嬉しかった”と共感していただけるのではないかなとも思います。

GH5で使えたような機能やS1Hで使えるような機能は当然そのまま搭載しつつも、細かいアップデートがされているのに、本体の値段が約26万円なんですよ!今撮っているS1Hは52万円ぐらいするんですよね。

120fpsとか撮れるような他社フルフレームのミラーレスでは50万60万とかしてくる中で、26万円ほどでこれが購入できるのがすごいなと思います。フルフレームとフォーサーズのメリットデメリットは両方ありますが、”正直、価格設定で大丈夫か!?」と思います(笑)。

”20万円台のちょっといいカメラ”として、映像を作りたい方だったら出せる金額かなとは思います。今回はかなりいい機能が詰め込まれているので、個人的にはめちゃくちゃびっくりしました。
細かい部分も含めて、必要な機能が全部入っているカメラです。

正直、同価格帯のLUMIXのS5よりも必要な機能…本当に仕事で使わなければいけない機能がGH6は全部入ってます。これはもうマイクロフォーサーズの動画における、一つの新しい決定版ですよね。

ほぼ同時期に出たOM SYSTEM OM-1とのスチール機能とのすみ分けがよくできてるかなと感じます。今後のアップデートが期待できる機種だと思いました。

LUMIXのいいところは、フルフレームのカメラとフォーサーズのカメラというのが混ぜて使えることです。あらゆる場面で使う上で、フォーサーズセンサーにおける被写体深度の深さはメリットとフルフレームの高感度耐性や被写界深度の浅さを同じメーカーで使えるのは強みですよね。

今後もマイクロフォーサーズにはとても期待しています。
このアップデートがフルフレームの方にも引き継がれるはずなので、今後も楽しみにしております!

最後に

GH5から数えると5年ぶりの大型アップデートでした。

発表される前は”どうなんだ!?”と言われていましたが、個人的にはとてもいいアップデートだと思いました。同時に発表されたGH5Ⅱもバランス取れている機種なので、選択肢があるのは良いですよね。
幅広い層に使いやすいGH5Ⅱと、仕事で使っても問題ないレベルのGH6なので、併売されている機種では棲み分けはうまくできてると思います。
小型カメラやスチル寄りの機種もありますが、MIXあるのでその辺がどうなっていくのかはちょっと分からないですよね。

ビデオにおいては結構盤石な形になってきて、これから始める方でも幅広く対応するラインにナップになっている印象です。ついに3月25日発売なので楽しみです。
あとは実機を触ってみて、また何か感想があったらお話していきます。

【執筆者紹介】
近藤将人
 合同会社ジーン代表
 VR 映像クリエイター

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