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安すぎ注意!LUMIX Lマウントレンズを買う人見てください

映像制作 合同会社ジーンの近藤将人です。

この機に、買いなの?LUMIXレンズ

本日は2023年3月1日から値下がりをしましたLUMIX フルサイズ用Lマウントレンズについてお話します。他のメーカーのレンズが値上がりする中、謎に値下がるLUMIXレンズ。この値下げ幅はヤバい…!

「LUMIXレンズは気にはなっていたけど、値段が高いから買えないや…」と諦めていた人の中にも、今回の値下げ発表を機に購入対象に入れた人も多いのではないでしょうか。
「価格だけで判断すれば、もっと他にいいレンズが買えるかも…?」
「いきなり飛びついたら、予算を無駄にする可能性もありそう…」
などと思う方もいるかもしれませんね。

その答えを、LUMIX Lマウントズームレンズのほぼすべてを所有している僕がひとつずつ比較して解説します。撮影現場で普段使っている身としての視点も、併せてお伝えします!

なんと最大約6万円の値下がり!

さっそく結論ですが、
大きさと重さと価格さえ乗り越えられれば、どれも買って損はなしです

…とは言え、僕自身の仕事が動画撮影がメインのため、動画撮影視点のコメントが多くなるのをどうかご了承ください。しかし写真ユーザーの方でもおすすめできる素晴らしいレンズです。ぜひ参考いただければと思います。

まず値下がりしたレンズを見ていきましょう。
今回値下がり対象となったレンズは、すべて「ズームレンズ」です。

最も値下がったレンズは、なんと約6万円!
これは今まで気になっていた方は大注目ですね。

【実売価格はこちら】購入の際は参考にしてみてください。

Lマウントレンズには「Lマウントアライアンス」というのがあります。
動画収録段階では、以下の5社でアライアンスが組まれています。

・Leica(ライカ)
・SIGMA(シグマ)
・Panasonic(パナソニック)
・Ernst Leitz Wetzlar(エルンスト・ライツ・ヴェッツラー)
・DJI


今回は、特に比較されやすい「SIGMA」のレンズについて解説します。
また、Lマウントアライアンスなのでカメラボディも各社存在していますが、今回はレンズ同様ボディもLUMIXを使う想定で解説しますね。

SIGMAと比較!メリット・デメリット

<LUMIXのレンズを使うメリット3点>

1.オートフォーカス速度
2.マニュアルフォーカス時の回転角度
3.本体との保守性

1.オートフォーカス速度

LUMIXのボディでLUMIX Lマウントレンズを使用した場合、コントラストAFのみを採用しているS1H/S1R/S1/S5では、LUMIXレンズのほうがオートフォーカス速度が速いです(最近発売されたS5Ⅱではオートフォーカス方式変更のため差は少なくなっていると思われます)。

2.マニュアルフォーカス時の回転角度

マニュアルフォーカスでも違いがあります。
LUMIXを使用すると、SIGMAに比べてリニアフォーカスに設定した時のフォーカス回転角度の調整幅が広くなります(※リニアフォーカス=フォーカスリングの回転角度に応じて、一定量でピントが移動すること)。
SIGMAのレンズでもリニア対応しているものはありますが、 対応している回転角度がLUMIXより数が少なめです。
よりシビアに、より自由にマニュアルフォーカスしたい方はLUMIXをおすすめします。

3.本体との保守性

カメラボディがLUMIXでレンズがSIGMAの場合、メーカーが異なるため不具合発生時の原因追求が難しくなります(カメラ側が悪いのか、レンズ側が悪いのかなど)。ボディもレンズもLUMIXにそろえておくと、LUMIXに点検依頼をすれば原因が明確にわかるので、確実に早い対応ができます。

<LUMIXのレンズを使うデメリット>

1.値段が高い
2.本体が大きい
3.本体が重い

1.値段が高い

やはりSIGMAの同等レンジと比べると、値下がったとは言え高いです。レンズによっては倍ほど金額が変わるものもあります。

2.本体が大きい

総じてレンズ本体が大きめです。
LUMIXのレンズ自体が他社メーカーと比較しても大き目なので、かさばるのが嫌な人には向いていません。

3.本体が重い

レンズ自体が大きいので当然重めです。
軽さを重視する方には、LUMIXレンズは向いていません。

また、メリット・デメリットではないですが、ズームの回転方向が異なるので、どちらかのメーカーに揃えたほうが操作しやすいです。描写の方向性も当然違うので、メーカーを揃えると後処理も整えやすくなりますね。

SIGMAと比較!値下がりレンズ

値下がったレンズを1つずつ見ていきましょう。
※僕はSIGMAレンズを所有してはいないため、あくまで”感想程度”と思って聞いてくださいね。

1.広角ズームのLUMIX S PRO 16-35mm F4

まずは「S PRO」という規格について説明させてください。
「S PRO」は、LUMIX独自の厳しいS PROレンズ基準にのっとり企画/設計開発/製造されているレンズです。目印は赤いSマークです。
・描写性能
・ボケ味
・立体感
・操作性

のすべてを一切の妥協を許さず追求。その他、
・ライカカメラ社の厳しい評価基準をもクリア
・「Certified by LEICA」認証
という、高性能・高品質レンズです。
さらにフォーカスクラッチ機構もあるので、フォーカスリングの前後の動作のみで素早くオートとマニュアルを切り替えらます。またメートルとフィートの両方にフォーカスの距離目盛りがついているので、シネマレンズのように物理計測もひと目でわかるようになっています。
これらがLUMIXレンズの「S PRO」の特徴です。

LUMIX S PRO 16-35mm F4で撮影

LUMIX S PRO 16-35mm F4の特徴
・「S PRO」なので、とにかく描写がきれい
・重量約500gなので”大きい・重い”は感じにくい
・ズーム域16-35mm
・開放F4

LUMIXのズームレンズの中でも軽めなので、どんな状況下でも最大のパフォーマンスを発揮できます。画に妥協したくないか方は非常におすすめです。

広角側が同じSIGMAレンズ「16-28mm F2.8 DG DN」の特徴
・重量ほぼ変わらず(450g)
・より寄れる
・開放はより明るめ(F2.8)
・LUMIXより約4万円安い(111,380円)

望遠端が28mmなので、広角ズームレンズで望遠側が撮影時にどれくらいほしいかによって変わってきます。

<結果>
・明るさと価格優先ならSIGMAレンズ
・望遠域優先ならLUMIXレンズ

2.LUMIX S PRO 24-70mm F2.8

LUMIXレンズ「LUMIX S PRO 24-70mm F2.8の特徴
・「S PRO」なので、とにかく描写がきれい
・大三元標準ズーム
・重量約940g(※S5Ⅱのボディより重め)
・ズーム域24-70mm
・開放F2.8

(画像)
これは実際に今この動画を撮影しているレンズです(S1Hに装着して50mmで使用)。S PROはこの描写力がどのズーム域でも可能なので、非常に高品質なのが伝わるかと思います。

LUMIX S PRO 24-70mm F2.8で撮影

似たスペックのSIGMAレンズ「24-70mm F2.8 DG DN」の特徴
・ズーム域同じ(24-70mmだけど多少寄れる)
・F値同じ(F2.8)
・100g以上軽い(重量835g)
・半額以下の118,800円

「あれ?やっぱりSIGMAの方が断然安いし良くないか?」と思いますよね。
ここまででポイントとなるのは、あなたが「美しさにどれだけ執着するか」です。「S PRO」は使ったら手放せなくなるほど魅力を痛感できます。どの焦点距離で使っても妥協のないつくりなのは、画を見れば歴然です。24-70mmは海外の比較動画が多く出ているのでぜひ検索してみてください。個人的にはフォーカスブリージングの少なさと玉ボケの綺麗さは、LUMIXの圧勝です。

LUMIX S PRO 24-70mm F2.8で撮影

3.LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.

個人的にこのレンズがS PROの中でも1番ヤバいレンズです!

LUMIXのデメリットである「値段が高い・大きい・重い」を全盛りした大三元望遠ズームレンズなのですが、その恩恵は確実に受けられる描写力!
あまりにも驚くレベルなので1本動画を作ってしまったくらいです(笑)。LUMIX ズームレンズの中でも「神レンズ」と言っても過言ではありません!

これ以降紹介する望遠ズームレンズ群には、SIGMAには似た焦点距離レンズが存在しません。SIGMAには”望遠側のカバーは広いけど、F値が可変”というレンズしかないのですよね。
なので、LマウントレンズでF2.8の望遠ズームがほしければこれ一択です。値段がトップクラスですが、これ以外が要らなくなるほど買って後悔しないレンズです。

4.LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S.

F4通しの小三元望遠ズームレンズです。
※このレンズだけ僕は所有していませんが、「S PRO」レンズなのでF2.8の描写力のままサイズが小さくなったものと考えてよいと思います。
・開放F2.8
・重量985gとだいぶ軽い
・長さも短いので手持ちでも使いやすい
・購入しやすい(20万円以下)


明るさが十分取れる場合はこちらのF4でもよいと思います。

5.LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

今回紹介する中では唯一の「Sレンズ」。「S PRO」とは別のラインです。「Sレンズ」の描写力に不安を感じる方もいるかもしれませんが特に問題ありません。
「Sレンズ」は高い光学性能に加え、機動性やユーザビリティも重視して開発されたレンズです。優れた描写性能を発揮し一眼カメラの表現世界を拡大してくれます。

レンズ自体の最大の特徴は、望遠ズームで最大撮影倍率が0.5倍の「ハーフマクロ」という点です。望遠のハーフマクロは非常に珍しいですよね。
フルサイズは寄れないイメージを持つ方もいますが、実はかなり寄れます。
F値は若干暗めですが、ボケを十分に活かした撮影が可能です(※ただF値が可変のため、ビデオで使う場合は注意が必要です)

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.で撮影

SIGMAの望遠ズームは、望遠端が400mから600mと広めです。なので、LUMIXのレンズでは「望遠側が足らないよ!」という方はSIGMAを選ぶか、マウントコンバーターを使用して、他マウントレンズを使うかの2択になりますね。

気軽に使う望遠ズームだったら、僕はこのレンズ1択です
仕事では「S Pro 70-200mm F2.8」を使いますが、仕事でない時にこの重い望遠レンズを持っていくのは辛いので、確実にこちらを選びます。
ズーム倍率が高いのでペットや家族を遠くから捉えたい時にも使いやすいです。近くも撮れるので、被写体が近づいてきてもピントが合うのでとても便利なレンズなんです。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.で撮影

ちなみに僕が仕事で撮影をする際は、画質より”確実性”と”信頼性”を重視しています。もちろん、今まで紹介したSIGMAのレンズの描写も非常に良いのですが、特に仕事で使う場合はLUMIXで統一するべきという考えです。前述した通り、ボディとレンズを同一メーカーに揃えれば不具合時の原因追求が確実に明確になるというメリットがあります(※実際に、不具合時にボディとレンズを原因追求依頼をメーカーに依頼して解決した経験があります!)

ということで、それぞれ解説してきました。
LUMIXレンズは、大きさと重さと価格さえ乗り越えられれば、描写力と機能性は素晴らしく買って損はないレンズです。

絶対に損はしないレンズ

たしかに、値下がりをしたと言ってもすべて10万円以上するレンズなので決して安い買い物ではありませんが、今回のLUMIXレンズをほぼすべて購入して使っている私からすると、絶対に損はしません。支払った価格に見合う価値は出してくれるレンズたちです。こちらのレンズを買えば、ズームレンズで悩むことは少なくなるでしょう。

ただ、最終的には自分で手にとって体験してみるのが1番です!
あなたが本当に必要だと思えるレンズが見つかることを願っています。

LUMIX S5Ⅱから初めてLUMIXを使ったという方も多いかと思います。
レンズキットを買った方は「20-60mm F3.5-5.6」のレンズを持っていることになりますので、撮影していて足りないなと感じる部分を補填してくれるレンズを追加してみてください。

結論!

いかがだったでしょうか?
今回の結論をまとめました。ぜひご参考ください!

LUMIXレンズがおすすめの人:
 ・美しさと確実性重視の人
 ・唯一無二の焦点距離で望遠撮影したい人
 ・そのために大きさと重さと価格を乗り越えらる人

SIGMAがおすすめの人:

 ・コンパクトさ重視や価格を抑えたい人

【執筆者紹介】
近藤将人
 合同会社ジーン代表
 VR 映像クリエイター

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